祭りの案内人のマイスター

マイスター:朝野豊和 祭りの案内人

昭和29年に大町に生まれ育ち、都会で大学、専門学校、研修生活を送る。28歳で大町に朝野整骨院を開業、堀六日町舞台の囃子にかかわりながら、地元の祭りの魅力を再発見する。町内の囃子演奏のかたわら、大町舞台囃子保存会で舞台の調査研究、子ども囃子育成に携わる。「祭りは小さい子どもからお年寄りまでが楽しめる総合文化であり、人生のハレの日である。」と言う。「ただ見物するだけではなく、かかわる楽しさを共有しながら町づくり、人づくりができたらいいですね」と語っている。

大町の夏祭り(8 大町の舞台囃子)


祭に欠かすことができないものの一つに祭り囃子があります。囃子とは「生やす」に通じるといわれ、こうした音楽の持つ力は人々の心に元気や感動といった生命力を与えてくれます。

日本各地の祭りにはたくさんの囃子があります。祭りの原初を思わせるような簡明な太鼓の響きは、我々に生命の鼓動を感じさせてくれますし、祇園祭の鉦の音は仏教音楽のように響き、いにしえの世界へと誘ってくれます。また、獅子舞の神楽囃子は軽妙で、我々に生きる喜びを感じさせてくれます。

大町の六台の舞台囃子は共通した曲が多く、江戸後期、幕末のはやり歌や、明治初期のものが多く囃されます。囃子は、神社で奉納される本囃子と呼ばれるものと、賑やかに演奏される雑囃子といわれる曲に大別されます。いわば静と動といった囃子です。 神社での奉納曲は各町で大切に継承され、曲想は重厚かつ荘厳なものです。町を代表しての奉納に、演奏者は真剣に向き合います。奉納曲のために毎夜集まり、暑い中で稽古を続けた成果を披露します。そして雑囃子といわれる古い時代のはやり歌や民謡は力強く軽妙に囃され、生きる喜びを謳いあげます。

私たち大町舞台囃子保存会は、こうした和楽器での演奏に親しんでもらうために、子どもたちへの演奏指導を続けています。先日、堀六日町では一足早くお祭り気分を届けるために、虹の家への訪問演奏をしてきました(写真)。今年で14年目になります。 子どもの演奏は7月23日の宵祭りにも披露されます。また、六台の舞台が互いに曳き寄せあっての囃子の競演は喧嘩囃子ともいわれ、迫力ある演奏は見ものです。是非お出かけください。



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