祭りの案内人のマイスター

マイスター:朝野豊和 祭りの案内人

昭和29年に大町に生まれ育ち、都会で大学、専門学校、研修生活を送る。28歳で大町に朝野整骨院を開業、堀六日町舞台の囃子にかかわりながら、地元の祭りの魅力を再発見する。町内の囃子演奏のかたわら、大町舞台囃子保存会で舞台の調査研究、子ども囃子育成に携わる。「祭りは小さい子どもからお年寄りまでが楽しめる総合文化であり、人生のハレの日である。」と言う。「ただ見物するだけではなく、かかわる楽しさを共有しながら町づくり、人づくりができたらいいですね」と語っている。

大町の夏祭り(祭りの仕舞と新たな試み)

若一王子神社の夏祭りも仕舞となり、一抹の寂しさを感じながら、片付け仕事に精を出す日々が続きます。道具の片付けやお世話になった方々へのお礼などを済ませ、慰労の集まりとなります。


summer2.jpgこうした繰り返しが毎年続きますが、一見むだと思える祭が何故に続いているのでしょうか。日常は物の用にかまけている生活ですが、時にはむだを承知で向き合う非日常的な日が必要であるからだと思います。普段では着ないハッピや浴衣といった衣装をまとい。「いご」に代表される、普段は食べないご馳走をいただき。そして会わない人たちと出会い、普段しないことをする。誰のためというわけではなく、神遊びとして一生懸命になり、無用な物に興じるからこそ物が魅力をもって見えるのではないでしょうか。そして仕舞まで付き合い、寂しさを感じることも大切な祭の部分であり、享楽的な楽しさだけではない、心の用を足す時間が祭なのではないでしょうか。


祭はその時代を反映します。伝統行事として変わらぬものを続けているように思われていますが、少しずつ変化をしています。今年はお天王様の旧神輿が70年振りに白装束の氏子青年会により担ぎ出され、巡行改めの注連縄開きを、舞台・流鏑馬町以外の稚児がおこないました。こうして祭は時代に合わせ、更に生き生きとしたものへと生まれ変わっていきます。


夏祭りも終わりました。次は竃神社のお祭を皮切りに、大町の各地に数多く残された舞台の祭をご案内させていただく予定です。