祭りの案内人のマイスター

マイスター:朝野豊和 祭りの案内人

昭和29年に大町に生まれ育ち、都会で大学、専門学校、研修生活を送る。28歳で大町に朝野整骨院を開業、堀六日町舞台の囃子にかかわりながら、地元の祭りの魅力を再発見する。町内の囃子演奏のかたわら、大町舞台囃子保存会で舞台の調査研究、子ども囃子育成に携わる。「祭りは小さい子どもからお年寄りまでが楽しめる総合文化であり、人生のハレの日である。」と言う。「ただ見物するだけではなく、かかわる楽しさを共有しながら町づくり、人づくりができたらいいですね」と語っている。

大町の秋祭り(9 平・海の口地区の崩沢舞台)


崩沢舞台は、海の口舞台三台の中で一番高さがあったとのことですが、大糸線が敷かれた際に、架線通過のため階上の柱を切り詰めたとのことで、よく見るとそのようにも見えます。大きな破風飾りがあり、各所に彫刻飾りがありますが、一部は美麻大塩地区の北組舞台のものと酷似しています。 この舞台の特徴は天井の星辰図です。青木の舞台にも同様のものがあり、同じ意匠と思われます。朱の地に金色で星が丸く七つ打たれています。星辰二十八宿図の西方七宿・秋を司る神「白虎」の昴(すばる)と思われます。京の祇園祭で先頭を行く長刀鉾にも星辰図があります。 昴は明るい星団で、東から昇る昴の高さを見て、夜なべ仕事の刻限を知ったといわれ、農民や漁民の生活に密着していたようです。こうした農作業と昴の関係は全国的にみられますが、何れにしても先人たちは天地の安寧、四季の順調な推移による穀物の豊穣を祈願していたのだと思われます。 ここの囃子は獅子神楽と共通の八本調子の笛が使われ、曲目は共通しているが高い調子で囃されます。ここも人手が足りませんが、地元の若者たちが熱心に稽古を続けており、生演奏を継続してもらいたいと思います。三台揃っての巡行で、先頭を行くのが崩沢の舞台です。



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