祭りの案内人のマイスター

マイスター:朝野豊和 祭りの案内人

昭和29年に大町に生まれ育ち、都会で大学、専門学校、研修生活を送る。28歳で大町に朝野整骨院を開業、堀六日町舞台の囃子にかかわりながら、地元の祭りの魅力を再発見する。町内の囃子演奏のかたわら、大町舞台囃子保存会で舞台の調査研究、子ども囃子育成に携わる。「祭りは小さい子どもからお年寄りまでが楽しめる総合文化であり、人生のハレの日である。」と言う。「ただ見物するだけではなく、かかわる楽しさを共有しながら町づくり、人づくりができたらいいですね」と語っている。

大町の秋祭り(4 平地区の借馬舞台)

平地区の借馬舞台大町の秋祭りも終わり、収穫に感謝をしながら、里ではこれから冬支度が始まります。長い冬の間、大町の舞台を紹介させていただきます。金山神社は仁科十二番札所である海岳院の交差点から旧道を少し北へ行ったところにあり、長い参道は提灯で飾られます。
鍛冶職と関係深い金山彦命を祀る神社は近隣ではここだけであり、この地区の、ある一族は仁科氏の刀鍛冶との伝承があり、「金山(かなやま)さま」と呼ばれ親しまれています。

今年の祭礼は9月18,19日でした。 祭りの夜には獅子舞が奉納されますが、ここの獅子神楽は海外公演の経験もあり、熱心な稽古が祭り前から始まります。舞台は翌日の午前十時頃に地区内の巡行が行われますが、その年の年番により北廻りと南廻りがあり、子どもたちを階上に乗せて神社まで曳いていきます。舞台は近隣では珍しい唐破風形式の屋根を持ち、階上は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の人形で飾られます。ここの舞台の出所は不明ですが、天保年間に舞台修理が行われた記録があるといわれ、二ツ家の宮大工が造ったとの言い伝えがあります。

午後三時頃より舞台の囃子奉納が行われますが、若連による出店も多く、団地の人たちが結成した神輿も加わっての賑わいを見せます。奉納曲は「借馬山車道上寺囃子」で、ゆったりとした趣のある曲で、他の囃子は大町地区と共通するものが数多くあります。