祭りの案内人のマイスター

マイスター:朝野豊和 祭りの案内人

昭和29年に大町に生まれ育ち、都会で大学、専門学校、研修生活を送る。28歳で大町に朝野整骨院を開業、堀六日町舞台の囃子にかかわりながら、地元の祭りの魅力を再発見する。町内の囃子演奏のかたわら、大町舞台囃子保存会で舞台の調査研究、子ども囃子育成に携わる。「祭りは小さい子どもからお年寄りまでが楽しめる総合文化であり、人生のハレの日である。」と言う。「ただ見物するだけではなく、かかわる楽しさを共有しながら町づくり、人づくりができたらいいですね」と語っている。

大町の秋祭り(13 平地区の加蔵舞台)


今年も後わずかとなり、神社も師走の大祓式や新春祈願祭の準備で慌ただしいことと思います。平地区の舞台紹介も今回の加蔵舞台で終了します。新春は常盤地区、社地区をご紹介していきたいと思います。

加蔵神明宮は青木水神社と青木湖を挟んで対岸に位置し、高台の青木水神社から加蔵の幟旗が良く見えます。社叢には杉の巨木が多く、神明造りの鳥居をくぐると、国道を行き交う車の喧騒とは隔絶された幽玄の世界へと誘われます。国道の付け替え工事の補償もあって本殿等は改修されたとのことで、本殿は真新しく立派です。

舞台は神楽殿の一部を改修して格納されていて、祭礼日には境内へと出されます。小ぶりの舞台ですが、塗りは新しく、赤い鶴の破風飾りと赤い高欄が美しく、階上は角灯籠で飾られ、赤い提灯が似合います。

昔は集落を曳行していたとのことで、組み立てて加久栄(民宿)さんの方より上げていたとのことです。九月になればお堂に集まり、囃子の稽古をしたとのことで、「ひとつ囃子」「チャンチャン」といった大町と共通する囃子と、奉納曲の「ぎおん囃子」があったそうです。途絶えて三十数年になるとのことですが、十数件の氏子で支えていくのは大変なことです。その昔、加蔵は神楽と書かれたとも聞きます。この社叢に響く囃子を聞いてみたいものだと思います。

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