自然観察人のマイスター

マイスター:鹿田敏彦 自然観察人

高瀬の森でカフェギャラリーと温泉付き貸別荘 「ベルヴィル」を経営するかたわら、安曇野を中心に花、動物など自然風景の写真を撮影。観光リポーター、「広報おおまち」市民記者などとして、四季を通じた美しい大町市の風物を市内外に向けて情報発信されている。

黒部湖の花々、タテヤマウツボグサと鹿島槍



黒部湖の花々⑮オニノヤガラ


 


「鬼の矢柄」と書く、雑木林の中に生えるラン科の多年草で、ナラタケ菌糸と共生する葉が無い寄生植物の腐生ランです。オニノヤガラ2.jpg



学名Gastrodia elata。Gastrodiaはオニノヤガラ属のことで、これは胃を意味するのですが、花型が胃のように膨らんでいるからだそうです。elataは背の高いという意味だそうです。和名の由来は、真っ直ぐ伸びた花茎を鬼の矢に例えことから。これはよく判りますね(^^)



別名にヌスビトノアシというのがあり、転々と生える様子を、盗人の忍び足に例えた言います。他にも古名でカミノヤガラというのもあります。地下に肥厚してジャガイモに似た塊茎があり、これを薄切りにして乾燥させたものが生薬の天麻で、強壮、鎮痙、鎮静に薬効があり、茎や燐片葉を天麻茎葉といい、発熱する瘍腫などに、すりつぶして布に添付し、張り付けると薬効があり、果実は天麻子と呼び、強壮薬となるほか、髪が黒くなるともいいます。


オニノヤガラ1.jpg


 



タテヤマウツボグサと鹿島槍


 


久しぶりの黒沢高原の写真です。

「立山靫草」と書く、本州中部地方以北の亜高山から高山の草地に生えるシソ科の多年草です。お祭り広場の手前の登山道で、雪渓を背景にして咲いていてくれました。


立山ウツボグサ1.JPG



学名Prunella prunelliformis。Prunellaはウツボグサ属のことで、「扁桃腺炎」という意味だそうですが、薬用に用いられていたことからですかね。ただ、扁桃腺に効くという記述は見当たりません(>_<)prunelliformisは、ウツボグサのようなという意味。



和名の由来は、立山に多く自生が見られ、ウツボグサに似ていることから。またウツボとは、毛ばだった花穂のようすを、武士が矢を入れて持ち歩いた用具のことで、長い竹かごで作り、その外側を虎や熊、猿などの毛皮や鳥の羽で覆った「靫」に見立てたものです。

ウツボグサに比べると花穂が短く、花が大きくて色が濃いのが特徴で、花の後走出枝が出ません。



花穂を乾燥させたものを夏枯草と呼び、利尿剤にする外、肝炎、腎炎、膀胱炎、尿道炎、口内炎などにも薬効があるようです。



花言葉「感謝」「誠実」「協調性」


立山ウツボグサ3.JPG