自然観察人のマイスター

マイスター:鹿田敏彦 自然観察人

高瀬の森でカフェギャラリーと温泉付き貸別荘 「ベルヴィル」を経営するかたわら、安曇野を中心に花、動物など自然風景の写真を撮影。観光リポーター、「広報おおまち」市民記者などとして、四季を通じた美しい大町市の風物を市内外に向けて情報発信されている。

カタクリの花


大町市の「市の花」でもあるカタクリ。

黒沢高原のカタクリの花が咲き始めています。




まだほんの咲き始めなので、しばらく楽しめます。


なお、黒沢高原では、まだ水芭蕉の花も楽しめます。


 


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カタクリは古名でカタカゴと呼ばれ、堅香子と書きます。



万葉集巻18で



もののふの 八十乙女らが汲みまがふ 寺井の上の 堅香子の花



と大伴家持に読まれた花ですね。



百合科で、山野のやや湿った所に群生する多年草です。

学名はErythronium japonicum。Erythroniumはカタクリ属。
japonicumは日本の。

Erythroniumは、
ギリシャ語の赤を意味するerythrosが語源。ヨーロッパ原産のカタクリは花色が赤いのだそうです。福寿草もそうだけれど、ちょっと想像できませんね。

英語名はdogtooth violet。dogtoothとは犬の歯のこと。
細い花弁の形を犬の歯か犬歯に見立てたのでしょう。violetはスミレのことだけれど、実際にはユリの仲間なので、花のスミレ色を指してるのでしょうか。

和名の由来は、傾いた籠状の花から。カタカゴ→カタコ→
カタコユリ→カタクリとなったという説や、葉っぱが栗の葉に似ていることからカタクリとなったという説もあります。

昔はこの根から片栗粉を採っていましたが、今の片栗粉は、
殆どがジャガイモの澱粉だそうです。



本来の片栗粉は、すり傷、できもの、
湿疹の患部にふりかけると薬効があるそうです。

また、嘔吐、下痢、胃腸炎、滋養などにも薬効があり、かぜ、
下痢、腹痛の後の滋養には、片栗粉と水と砂糖を適量加えてよくこね、熱湯を入れて飲むと効果があり、僕も風邪の後やお腹の調子が悪い時に、祖母に良く作ってもらいました。



このカタクリや、イチリンソウ属、 フクジュソウ、セツブンソウ、ムラサキケマンなど、 早春、他の花に先がけて花を咲かせ、
逆にまわりの木々や草がすっかり緑になる季節になると、地上から全く姿を消してしまう植物のことを、ヨーロッパでは「スプリング・エフェメラル(春のはかない命)」とか「エフェメラル・プラント(短命植物)」と呼んでいます。



花言葉は「初恋」「嫉妬」「情熱」「寂しさに耐える」










 


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