自然観察人のマイスター

マイスター:鹿田敏彦 自然観察人

高瀬の森でカフェギャラリーと温泉付き貸別荘 「ベルヴィル」を経営するかたわら、安曇野を中心に花、動物など自然風景の写真を撮影。観光リポーター、「広報おおまち」市民記者などとして、四季を通じた美しい大町市の風物を市内外に向けて情報発信されている。

高瀬河原のオキナグサ


高瀬川の河川敷の日当たりのよい所で、オキナグサが咲き始めました。

 


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「翁草」は、日当たりの良い山野の草地などに生える金鳳花科の多年草です。

学名Pulsatilla cernua。

Pulsatillaはオキナグサ属で、ラテン語の打つ、鳴るを意味するpulsoが語源。花の形を「鐘」にたとえたとのことです。cernuaは、前かがみの、うなだれるという意味で、花の姿を現しています。

花の頃は高さ10センチほどで、全体に白い毛に覆われています。

花の後、花茎は高さ30センチほどに伸び、羽毛の塊のような果実をつけ、この姿を白髪に見立ててこの名前がついたとのことです。

また、その姿から、オバシラガ、ウバシラガ、ババノシラガ、カワラノオバサン、カワラチゴ、フデクサなどとも呼ばれているようです。

なお、民間療法として根を摩り下ろして液汁を塗るとインキン、タムシなどに薬効があるそうですし、漢方薬として利用されているようですが、有毒成分もあるそうなので、ちゃんと専門家の処方をお願いした方が良いようです。



万葉集には詠み人知らずで



芝付の 美宇良崎なる根都古草 相見ずあらば 我恋ひめやも



と詠まれていますが、根都古草(ねつこぐさ)が古名です。



花言葉はまるで相反しますが「背信の恋」「清純な心」他には「なにも求めない」



宮沢賢治の童話にも「おきなぐさ」というのがありますが、オキナグサのことを岩手県地方では「うずのしゅげ」と呼ぶようです。そのお話はこんな感じです。



うずのしゅげはアネモネの花の従兄、君影草やかたくりの花のともだち、このうずのしゅげを嫌いなものはありません。アリにはうずのしゅげが黒く見える時も真っ赤に燃え上がって見えるときもあり、うずのしゅげが大好きです。山男も、うずのしゅげの花が風にかすかにゆれるのにみとれます。

あるとき、2本のうずのしゅげが雲や風の変化、周りの風景の変化に見惚れて話し合っていると、ひばりが風に流されて2人のそばに降りて来ました。そのひばりに「僕達も一ぺん飛びたいなあ」と言うとヒバリは「飛べるどこじゃない。もう2カ月お待ちなさい。いやでも飛ばなくちゃなりません」と言いました。2ヶ月後、うずのしゅげの花はすっかり銀毛の房に変わっていました。そしてちょうど星が砕けて散るときのように、からだがばらばらになって一本ずつの銀毛はまっしろに光り、羽虫のように北の方へ飛んで行きました。

二つのうずのしゅげの小さな魂は、変光星になったと思います。なぜなら変光星はある時は黒くて天文台からも見えず、あるときは蟻が言ったように赤く光って見えるからです。



しかし、この花を見ると、エイリアンの口をどうしても連想してしまうのは、僕だけですかね?(^^;


 


なお、4月10日(日)午前10時から


「春一番!おきな草まつり」


が、高瀬川河川敷・須沼グラウンドで開催されます。


当日はオキナグサの無料配布(数に限りあり)、猫つぐらや円座などの藁細工展示会を行うほか、11時30分からはもちつき大会もあり、つきたてのおもちを振舞います。


 


お問い合わせ先:0261-22-5383 おきな草の里づくりの会


 


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