岳の案内人のマイスター

マイスター:柏原一正 岳の案内人

種池山荘、冷池山荘、新越山荘の三代目オーナー。一正さんの父、柏原正泰(二代目)さんが、昭和30年代後半から昭和41年頃にかけて、爺ケ岳南西斜面をトラバースして種池山荘へ至る登山道「柏原新道」を独自に切り開いたことにより、安全かつ短時間で爺ヶ岳、鹿島槍への登頂が可能になりました。今や代表的な北アルプス登山入門コースでもある柏原新道の整備には一正さんを先頭に山小屋スタッフが当たられています。夏山シーズン中には多くの登山者が北アルプスの大パノラマや可憐なコマクサやチングルマなどの高山植物との出会いをもとめて爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳に行き交います。冬には爺ガ岳スキー場で、溶岩窯で焼く手作りピザの店「パウダーパフ」を営業

鹿島槍ヶ岳はすでに冬山の領域へ


快晴の昨日は半月ぶりに冷池山荘へ、偵察に登って行ってきました。

10/18の山小屋閉鎖後もなかなか本格的な冬がやってこなかった鹿島槍ヶ岳周辺ですが、10/27の初冠雪、そして11/1~11/3にかけての降雪で一気に晩秋、 初冬、そして本格的な冬へとその表情も一変させていました。

 



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冷池山荘の建つ2410m付近の積雪が65センチと、想像していた以上に多かったのが印象です。登った赤岩尾根も前日までの降雪でほぼ登山口から白くしており、標高1700mぐらいからは20センチ以上の積雪になり、途中はひざから股下ぐらいまでのラッセルに終始する登行になりました。

 

すでに白い衣装をしっかりとまとった鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳、足下には落葉した冬枯れの山々、さらにその先には紅葉真っ盛りの大町をはじめ北信濃の里山、さらにさらにその先には頂上を白くした富士山や南アルプスの山々とどこを眺めても心落ち着くおだやかな一日になりました。

 



ただしそんな好天も、本日5日はまたまた雪雲におおわれる北アルプス北部です。もう高い所では根雪になるのもまちがいないでしょうし、これから先は雨も降れば雪へと変わるでしょう。北アルプスは来年の初夏まで完全に冬山の領域、冬山登山の世界になります。そして冷池山荘をはじめどの山小屋も下界では想像もできないような、強風、豪雪に耐えながらまだ遠い春の陽光の到来をじっと待ちます。



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